森見登美彦原作。夜は短し歩けよ乙女の映画を見てきた。 ※ネタバレあり
原作ファンです
久しぶりに映画館で映画を見てきた。
以前から森見さんの小説は読んでいて四畳半神話大系、有頂天家族もアニメ化されるとなったときは嬉しかったものです。
そして今回は夜は短し歩けよ乙女が映画化されるというじゃないか!しかも四畳半のスタッフが作るとなれば間違いないでしょ。あのアニメは最高だった。きっと今回も満足させてくれるでしょう。あの頃はそう思っていた。
お?なんか黒髪の乙女あんまりかわいくないな…左耳のアホ毛はいったい?
あと完全に小津(四畳半神話大系のキャラクター)いるじゃん。なんだよあいつ。
制作陣
原作:森見登美彦
監督:湯浅政明
キャラクターデザイン:中村佑介
主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION「荒野を歩け」
先輩の声:星野源
黒髪の乙女の声:花澤香菜
さっきも書いたけど四畳半のスタッフそのまま。アジカンの新曲とかアガる。うーん。星野源ありきで見に来る人が増えそうだね。最近の彼の集客力はすごそうだからな。
今回は前売り券に特典がつくから早めに購入。カレンダーとデザインチケット。
あと見に行った時映画館でオマケの冊子が付く。公開から1週間は先輩から黒髪の乙女に宛てた手紙、その後は黒髪の乙女から先輩への返事が書かれた手紙。ずるい。こんなの2回見ちゃうじゃん。うちは妻と別々に見に行くことで無事2冊ゲット。土曜日の昼前に見てきました。
良かった点
- 好きな原作が映画化されてうれしい。
- 映画館で聞くアジカンが最高。
まずい。もう思いつかない。
イマイチだった点
- あれを1晩の話にする意味あるの?
- というか無理があるのでは。
- セリフが聞き取りづらい。特に偏屈王のミュージカル風のところ。乙女はまぁよかった。ジョニーは何言ってるかマジで不明。
- 初見の人にジョニーが性欲の描写だとわかるのか?あれは四畳半ありきな気がする
- 星野源の声というか喋りが作品との相性が良くない印象。硬めの文体で文字数が多いのをまくしたてる感じなのにモゴモゴしてる感がすごい。というか浅沼慎太郎がすごかったんだと再認識。
正直どうだったか
うーん、て印象。2回目は見ないな。アニメと映画を比べるのはどうかと思うけど同じスタッフで世界観がリンクした原作なだけに否が応でも比べられるでしょ。そうなったときにやっぱり物足りなさを感じてしまう。
他の人が書いてるレビュー見ると原作好きならきっと満足できる!とか最高の世界観!みたいなのが多くて自分の感性がおかしいのかな。
結構端折ってるのにぎゅうぎゅうに詰め込んでる感あるしぼくは原作好きな人ほど満足できない内容なんじゃないの?って印象だった。
あーこのまま締めのコメントで終わろうと思ったけど書き足りないわ。思ったことぶちまけるぜ。
まず披露宴の終わりから夜が始まるけどそこから飲み比べして古本市ぶらぶらして学園祭を経ての風邪っていくらなんでもやりすぎでしょ。タイトルで夜は短しって言ってるのにめっちゃ長いじゃん。あれじゃ草木も眠る丑三つ時くらいに糺の森にいて早朝に李白さんとこかよ。アニメだしそんなこと言うのは野暮ってのもわかっちゃいるけど。あとジュンパイロ李白さんとこの戸棚から出てきちゃだめでしょ。風邪引いてるのになぜ飲まない。
パンツ総番長の意中の人が学園祭事務局長の女装でしたってなにあれ。しかもそのあと演劇スタッフの頭に鯉が落ちて恋に落ちるってどういうことよ。病気になってもパンツ履き替えないような人がそんなことでコロコロ気が変わるとかおかしいでしょ。象の尻も出てこないしコンニャクにお友達パンチもないし。
それからあの先輩は外堀を埋めまくってそれでも踏み出せずにうだうだしている感じが大事なのに一晩で事を成し遂げてるのは違うでしょ。ちなみに原作は4編でそれぞれ春夏秋冬の話だから1夜にまとめたせいで季節感は完全無視。夏の暑い日に古本市で冷たいラムネを飲んだり火鍋を食べたり秋の肌寒さから背中の緋鯉が守ってくれる感じも薄まるし冬の冷たい万年床で一人で寝込む寂しさとか…書き出したらきりがないけどどれも季節あっての出来事なのに台無し。
まずい書き出したら止まらないからこの辺にしとこ。なんでだろうなぁ。期待が大きかっただけにガッカリしてるのかな。
まぁ結果、ぼくの総評としては原作を知らない人には意味不明な展開が多くてすすめられないし、原作ファンには中身を掻き回しすぎててすすめる映画じゃないってことで。
レビューって書くの難しいね。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
- 購入: 84人 クリック: 1,493回
- この商品を含むブログ (714件) を見る